ビーントゥバー(Bean to bar.)チョコレートとは?

ビーントゥバー(Bean to bar.)は、チョコレート製造の一つのプロセスのことです。
カカオ豆の焙煎過程から最終製品のチョコレートまで、一貫生産するプロセスを指します。

1. ビーントゥバー(Bean to bar.)とは?

「ビーントゥバー」という用語は、カカオ豆から直接チョコレートバーをつくる一連のプロセスを表現しているので、
Bean to barは、文字通り「豆から棒まで」という意味です。

ビーントゥバーチョコレートの製造プロセスは、次の通りです。

  1. カカオ豆を選別する
  2. 直火焙煎する
  3. カカオを砕く
  4. 混ぜる
  5. コンチングする(チョコレートの滑らかさを高める工程)
  6. テンパリングする(チョコレートに光沢とカリッとした食感を与える工程)
  7. 成形する

2. ビーントゥバー(Bean to bar.)チョコレートとは?

一般的にカカオ含有率が50%以上のチョコレートを、「ビーントゥバーチョコレート」といいます。
また、カカオ含有率が大きく味わいに影響します。

(1)カカオ含有率70%前後

この範囲のカカオ含有率のチョコレートは、バランスがよく、カカオの風味と甘さが程よく調和しています。
一般的には、この範囲が最も広く受け入れられており、カカオの風味を楽しみつつも、
過度に苦くない味わいを好む人に適しています。

(2)カカオ含有率85%前後

チョコレート好きに人気のカカオ含有率の範囲です。
カカオ含有率が高くなるにつれて、チョコレートの味わいはより強烈になり、カカオ本来の苦みや複雑な風味が際立ちます。
この範囲のチョコレートは、カカオの味わいを深く理解したいと考える愛好家に人気があります。

(3)カカオ含有率90%前後

高いカカオ含有率を持つチョコレートは、かなり苦く、カカオの風味が非常に強力です。
このレベルのチョコレートは、純粋なカカオの味わいを求める、熱心なチョコレートファン向けです。
砂糖の含有量が非常に少ないため、カカオの微妙な風味やテクスチャーをダイレクトに楽しむことができます。
また、血糖値を気にされている方で、チョコレート好きな方にも選ばれます。

(4)カカオ含有率の選び方

ビーントゥバーチョコレートを選ぶ際は、自分の好みや求める味わいに合わせてカカオ含有率を選びます。
はじめてビーントゥバーチョコレートを試す場合は、カカオ含有率が70%前後から始めると、
カカオの豊かな味わいを楽しみながらも、過度な苦みに圧倒されることなく、さまざまなフレーバーを試すことができます。

次第に、自分の好みに合ったカカオ含有率を見つけることができるでしょう。
ビーントゥバーチョコレートの世界は、そのカカオ含有率によってさまざまな味わいがあり、
それぞれが独自の風味と体験を提供してくれます。

自分の好みに合ったカカオ含有率を見つけることで、チョコレートの新たな魅力を発見することができるでしょう。

3. スーパーフード「カカオ」が主原料!

カカオは、その栄養価の高さと健康への多くの利点から「スーパーフード」として称賛されています。
ビーントゥバーチョコレートは、そのカカオ豆が主原料です。
そうです。カカオはお菓子の原材料以上の価値を持っているのです。

カカオ豆には抗酸化物質が豊富に含まれており、心臓病のリスクを減少させる効果や、
全体的な健康を向上させるさまざまなメリットが研究で明らかになりつつあります。

4. 「カカオ」の科学的研究の裏付けがある健康へのメリット

カカオには複数の健康への利点があり、その多くは科学的研究によって裏付けられています。
カカオの主要な健康効果は、豊富に含まれるフラバノールとその他の抗酸化物質に起因します。
ここでは、エビデンスに基づいたカカオの主な健康効果をいくつか紹介します。

(1)心臓病リスクの低減

<血圧の改善>

カカオに含まれるフラバノールは、血管をリラックスさせる効果があり、これが血圧を下げる効果につながります。
複数の研究が、カカオや高フラバノールチョコレートの摂取が血圧を有意に下げることを示しています。

<心臓血管の健康>

カカオフラバノールは、血流を改善し、動脈の柔軟性を向上させることができます。
これにより、心臓病や脳卒中のリスクが低減される可能性があります。

(2)抗酸化作用と抗炎症作用

<体内の酸化ストレスの軽減>

カカオに含まれる抗酸化物質は、慢性的な炎症と戦い、酸化ストレスを減少させます。
これは、慢性疾患のリスク低減に寄与します。

(3)脳の健康と機能の向上

<脳血流の増加>

カカオフラバノールは、脳への血流を増加させることが示されており、これが認知機能の向上につながる可能性があります。

<認知機能の保護>

特に高齢者において、カカオ製品の定期的な摂取は、認知能力の低下を遅らせる効果があるとされます。

(4)血糖値とインスリン感受性の改善

<糖尿病リスクの低減>

カカオの摂取は、インスリン感受性を改善し、血糖値の管理を助けることができるとされています。
これにより、2型糖尿病のリスクが低減する可能性があります。

(5)メンタルヘルスと気分の向上

<ストレスの軽減>

カカオに含まれる化合物は、ストレスレベルを下げ、気分を改善する効果があるとされます。
また、カカオの摂取は、うつ症状の軽減に役立つ可能性があります。

これらの健康効果を最大限に享受するには、できるだけ加工されていないカカオ製品を選ぶことが重要なようです。